セントアンドルーズ ニューコース (St.Andrews New Course) - リンクスのグッドウエザー -

オールドコースの一人予約列に朝5時から並んだものの、結局オールドコースでのプレーは叶いませんでしたが、オールドコーススタート小屋のおじさんが、「ニューコースなら空いているよ。」と教えてくれたので、ニューコースへ直行。
ニューコースのスタート小屋はオールドコースの1番ホールグリーンのもうちょい向こうにありました。予約できるかと聞いてみたら、「うーん、しばらくいっぱいだけど今スタートしようとしている人は一人だから、あそこに入る?入れてくれるか自分で聞いてみな。」との事。あわててそのまま1番ホールティーインググラウンドへ。その一人の人は既にティーショットして歩き始め様としているが、事情を説明して入れてくれるか聞いたところ、すぐさまOKとの返事。私も突然のスタートで、まだシューズも履き替えていない状況ながら、とにかく必死で靴を履き替えグローブをして素振りも無いままティーショット。そしてボールはブッシュの中へ、という事で苦難のラウンドが始まりました。

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(ニューコースから眺めるオールドコースホテル。ニューコースはオールドコースと並んでいて一つ海側にあります。ニューコースとは言っても1895年設立の歴史あるコースです。)

その一人だった人は、一人とは言っても自分のキャディーを連れていたカーヌスティから来たというスコットランド人のおじさん。でかい体でとんでもない飛ばし屋でした。自分のキャディを連れてきている一般人ゴルファーとは一体何者なのか?何か会社をやっているという様なことを言っておりましたが、結局良くわからず。キャディの男性は普段はカーヌスティのホテルで働いているという若者で、今日はキャディとしてついてきたと言っており、自分ではプレーしていませんでした。

朝オールドコースで列に並んでいる時は大雨でしたが、天気は回復してすっかり晴天となっていました。しかし、だんだんと風が強くなってきています。数ホール進んだ時にはもう強烈な風です。ピンの旗は折れ曲がらんばかり。左のラフを狙ってまっすぐ打てても右ラフに入る。ドライーバーがいい当たりしても150ヤードくらいしか飛ばない。一方フォローになればサンドウエッジが150ヤード飛ぶ。と言った具合。同伴競技者のおじさんは、Good Weatherといって喜んでいるかの様でしたが、私は20個くらい持っていたボールも次々と失われて行き残り少なくなって行きます。スコアは数えられないくらいで、動揺しまくりです。しかし、さすがスコットランド人の同伴競技者のおじさん(とは言っても、年下かもしれない)は、そんなのには慣れたものの様で平然と進んで行き、すぐにどこかに行ってしまう私のボールも一生懸命探してくれました。結局、とんでもない風の中、一発ハリエニシダの中に打ち込んでロストボールにした以外は大したトラブルも無く、80切るくらいでまわっていました。私はリンクスの風の洗礼というやつでしょうか、その1.5倍くらいの無惨なスコアでしたが、セントアンドルーズに来たんだという実感を味わったラウンドでもありました。

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(だんだん風が出てきて、ピンが曲がり始めたぞ。)

そんな強風吹き荒れる天候になった時には、周りのゴルファーに「今日はGood Weatherだね」と言って挨拶すると、皆うれしそうに、そうだそうだと言っておりました。みんな本当にリンクスが好きなんだねえ。