テイン (Tain Golf Club) - 我が街のゴルフ場 -

インヴァネスからドーノックに向かう途中、ドーノックの入り江に架かる長ーいドーノックファースブリッジを渡る手前に、入り江に面したテインという町があります。ドーノックよりはだいぶ大きな街で、街の中を車で通ったら結構にぎわっていました。

Photo
(テインの街。この写真ではあまりにぎわっていませんが。。)

街は、歴史を感じる石造りの建物が並んだきれいな街です。何より、酒好きには見逃せないシングルモルトグレンモーレンジの蒸留所があるのがここテインです。テインの街の入り口に蒸留所がありましたが、車なので残念ながら素通りし、グレンモーレンジはドーノックのホテルでいただきました。

ドーノックの入り江にそって造られているのが、Tain Golf Clubのリンクスコースです。質素でこじんまりしたクラブハウスのそばに、スタートを待つ人達が数人いました。これが、今までのコースとはちょっと毛色が異なるメンバーで、小学生くらいの子供とさらに小さい子供を連れた二人のお母さんらしき人と、一人で来ていると思われる高校生くらいの若者です。近所の人達がちょっと遊びにきたと言った感じで、テインゴルフクラブとテインの街の人達の結びつきを感じさせます。ここには、鳥かご式の10ヤードくらいのドライビングレンジ(いわゆる打ちっぱなし)が二かごくらいあり、小学生くらいの子供は楽しそうにドライビングレンジで練習を始め、お母さんが特にアドバイスや指導をするでも無く、小ちゃい子の方の面倒を見ながらそれを見守っています。美しい光景です。他のスコットランドのコースでドライビングレンジを見たことが無かったので(もしかしたら単に私が見つけられなかっただけかもしれませんが、)、スコットランドにはドライビングレンジは無くて、みんなコースで練習するのだろうかと疑問に思っていました。しかし、鳥かごとは言え、ドライビングレンジが全然ない訳でもなさそうです。もしもう一度行けることがあれば、この謎を解明して来たいですね。

Clubhouse
(テインゴルフクラブのクラブハウス前。すぐ向こうが1番ホールです。)

コースは、OUTは入り江に沿って出て行き、INは入り江と反対側から帰ってくるという、オールドトムモリスの手による行って来いの典型的リンクス。コースの手強さも典型的リンクスです。途中、一人で前を行く高校生っぽい人とすれ違ったので、「調子はどう?」と言ってみました。高校生は、見知らぬ東洋人からいきなり声をかけられて、ちょっとびっくりした様でしたが、「まあまあかな」と答えてくれました。多分そんな感じの会話、というか挨拶でした。私自身は、そんな気軽に知らない人に声をかける様なタイプでは全くないのですが、リンクスで舞い上がっていたのか、一人旅で相当寂しかったのか、些細なことですがそんなことが出来ていたのが、今思えば不思議です。でも同じゴルファー仲間、適当な英語とは言え、話しかけてみればきっと何か通じるものがあるはずです。

Firth
(OUTコースは入り江のすぐ横で、所々入り江のすぐ近くまで行きます。)

テインゴルフクラブは、テインの街に根付いた、テインの街の人達のゴルフ場、と言った感じで、派手さは無いですが、落ち着いた、なんだかほっとさせられる様なリンクスでした。